HOME > BLOG INDEX > かぐれ SHOP BLOG > かぐれ 表参道店 ブログ

  • 2015 18 June

    Director's Report 3 -寺子屋かぐれLife vol.2 中編-

    先日行われた、かぐれ表参道店の今年の新企画、
    「寺子屋かぐれ Life」の第一回目、稲葉俊郎先生による3ヶ月連続講座のレポート第4弾です。

    ・vol.1前編はこちら → (click!
    ・vol.1後編はこちら → (click!
    ・vol.2前編はこちら → (click!


    食べてから消化するまでの私たちのからだの仕組みについて、さっそく続けます。


    ひとつの受精卵から60兆個の多細胞生物へ変化する人間の細胞分裂について

    細胞は一番初めに「動物極」と「植物極」に分化します。
    これはとてもシンボリックなことで、
    植物極から植物性臓器、動物極から動物性臓器がつくられます。

    植物極である植物性臓器は、「栄養(食)」と「生殖(性)」を担当します。
    外界から体内へ、栄養を吸収して循環して排出する。
    それができれば、個体としても種としても生存ができるので、
    原始的な生命は植物性の臓器だけで存在しています。

    ですが、人間はそれに加えて動物極も併せ持っています。
    動物性臓器は、五感などによって外界の情報を受け取って神経系で伝達し、
    表情や身振りなどの運動系で表現することを司ります。

    脳は、この動物性臓器の神経系の臓器のひとつであって、
    神経細胞の数は20億個くらいと言われています。

    わたしたちは悩んだり苦しんだりしますが、脳で考えることは、
    60兆個の細胞の中の20億個くらいの思考に過ぎないという
    相対的な構造を覚えていたいものです。

    それ以上に、圧倒的に私たちのからだの多くを占めているのは植物性臓器のわけです。
    なぜならそちらが生命の根源を司っているからです。

    life


    臓器の構造:
    人間のからだの中心には植物性臓器の管があり、
    その外部を動物性臓器が覆う二重の筒構造になっている

    植物性臓器の<無顎類→魚類→両棲類→爬虫類→哺乳類>での進化を見ていくと、
    食べ物をため込むために魚類で胃ができて、
    両棲類で、消化管がふくらんで肺ができました。
    このように、消化器系の臓器から呼吸器系が産まれています。

    爬虫類でえらが消滅し、哺乳類ではひとつだけ残ったえらが耳管となっています。
    耳はもともとえらの一番前の穴の名残です。

    人間の体内では、この植物性臓器が中にあって、
    その表面を筋肉や皮膚や目などの動物性臓器が覆っています。

    植物は、風によって受精したり、光によって光合成したりして
    自然と共鳴して生きているわけですが、
    人間も、体内にそんな植物的な臓器を持っているのです。

    女性は月経によって月の満ち欠けと共鳴しているのを自覚できますが、
    そもそも人間はそんな風に天体や惑星と照応して、自然と調和した世界を感じることができるのです。
    しかし自然に逆らって動ける動物性臓器が表面をくるんでいるので、
    植物的な世界を分かりにくくしています。


    人間の<こころ(心)=からだ(身)=自然(森羅万象)>と<あたま(脳)>の構造

    心身一如といわれるように、こころとからだは一緒であり、
    身土不二といわれるように、それは自然とも一緒のものです。
    しかし、あたまは、からだと切り離されたバーチャルリアリティをつくりあげることができるのです。

    人間が死ぬということは、こころとからだが自然に還ることです。
    しかし人間には意識や記憶があるので、それでは済まされません。
    ここではあたまの使い方が肝になってきます。

    そしてあたまは、階層構造を持っています。
    意識できる表層意識—イメージー集合的無意識—そして無意識の世界まで。
    この層構造になったいくつものレイヤーを、行ったり来たりできることが良いと思います。

    life


    ■消化器の歴史① <原腸腔→盲嚢肝→肝門脈—肝盲腸→膵臓—肝臓>

    最初の生き物は消化器だけで存在しています。
    そこから盲腸ができ、消化と吸収を役割分担するために、肝臓と膵臓ができます。
    膵臓で消化液を出してタンパク質をアミノ酸に分解したりして、それを肝臓で蓄えるのです。
    今は腸が吸収の役割を担っていますが、最初は肝臓の役割でした。

    ■消化器の歴史② <円口類→魚類・両棲類・爬虫類→哺乳類→人類>

    第一の革命として、腸管から肝臓ができて次に膵臓ができ、
    それから第二の革命として、顎と胃が独立しました。
    そこから少しずつ複雑化していきます。

    例えば、魚類の口から喉の筋肉であったえらが、人間の首になっています。
    えらの筋肉を使う必要がなくなったので、
    発声したり、表情をつくったりすることに転用されていきます。

    また、口の中の体壁筋が首前面から口の底に盛り上がったのが舌です。
    両棲類や爬虫類のように、舌をうまく使って食物を確保していきます。
    人間は舌を動物性の筋肉としては使わなくなって、
    魚類のえらを発達させて手を使うようになり、舌が退化していきました。

    ■ 呼吸器の歴史

    海から陸に移動した時に、肺が必要になり、えらが不要になりました。
    第一鰓孔(えらあな)だけが耳になり、食道が肺になります。
    その間にいろんな革命が起こっていますが、特に注目すべきは横隔膜です。

    肺呼吸するスペースが必要になったので、
    首の筋肉をぐっと下に下げて横隔膜を作りました。
    その証拠として横隔神経は脊椎の3番目から下に伸びています。
    元は3番目くらいの位置にあった筋肉が降りていったということです。

    魚類は植物性臓器のえらで呼吸していますが、
    人間は動物性の筋肉を使って肺で呼吸しています。

    植物性ということは、魚類の呼吸は自動で行われるのですが、
    動物性の筋肉で行っている人間の呼吸は、運動と一緒なので、
    呼吸と動作の制御を両立することができません。
    (武道の達人はその間を突いてきたりするわけです)

    人間は、消化のような植物性の営みをコントロールすることはできませんが、
    動物的に行うようになった呼吸は、呼吸法などの様々な方法によって、
    意識でそれをコントロールすることができます。

    しかし、実は人間にも、植物性呼吸の名残がひとつだけあります。
    それは、延髄です。
    魚にもある脳で、最も原始的な呼吸です。
    人間は植物状態になってしまって動物性臓器が動かせないときでも、
    延髄性呼吸によって呼吸が行われます。


    以上、ここまで、人間の消化器官の仕組みとその歴史が話されました。
    人間のからだは大変長い時間をかけて今の形になり、
    常に60兆個の細胞が調和して生きています。
    その素晴らしさを感謝しながら感じてほしい、とまとめられました。


    (後編につづく)


    かぐれショップディレクター 渡辺敦子

    Posted at 18:53 | link

店名:表参道店
住所:東京都渋谷区神宮前4-25-12 MICO神宮前
TEL:03-5414-5737
営業時間:11:30〜20:00
定休日:不定休


地図はこちら