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  • 2015 18 June

    Director's Report 3 -寺子屋かぐれLife vol.2 後編-

    さて、ここからは栄養学の話に移ります。

    ■ヒトは何を食べたら良いか?

    まず、霊長類の進化と食性の変化を見てみると、
    原猿類は動物性食品を主に採っていたけれど、
    サルなどの真猿類で植物性食品の割合が増え、
    ゴリラ、チンパンジーなどの類人猿では100%植物性の食性になります。

    しかし、ヒトは、植物性と動物性を両方採る雑食に戻りました。
    雑食だからこそ生き延びたという側面もあります。

    エネルギー代謝の側面を見ると、唾液腺から出るアミラーゼの活性が高く、
    炭水化物をエネルギー源として使うような酵素のしくみで、からだができていると言えます。

    現在も主流になっている栄養学の理論は、
    明治時代にドイツの医学が日本に入って来た時に採用されたドイツの栄養学です。

    当時、日本に来たドイツ人の体格が大きく、
    それに憧れた日本の医学界が採用しました。

    それは、『北緯50度の栄養学』と呼ばれ、ドイツはこのあたりの寒い地域にあります。
    ここでは米などは育たず、チーズなどの乳製品が多くなります。
    寒い地域に適応した食文化がうまれ、
    それに対応するように人間のからだができていきます。

    例えば、牛乳を分解できる消化酵素のラクターゼを持っている人は
    世界でも一部の寒い地域にしかおらず、大多数の人にはありません。
    日本人も牛乳を分解することができません。

    ここで、ドイツから来た東大教授、ベルツ医師の実験のエピソードを。
    (「ベルツの日記」より)

    東京から日光へ旅行した際、馬は6回乗り換えて14時間かかった。
    二度目、人力車で行ったら交代せずに14時間半で着いた。
    驚いて車夫に食事を聞いたところ
    「玄米のおにぎりと梅干し、味噌大根の千切りと沢庵」という答えだった。


    そこでベルツは車夫を2人雇って実験をした。
    一人はそのままの食事、もう一方にはドイツ式の肉食にして毎日走らせた。


    すると肉を食べている車夫は次第に走れなくなり、
    3日で「普通の食事に戻してほしい」と懇願した。


    一方食事を変えなかった車夫はそのまま3週間走り続けた。
    それでベルツは、大いに日本食を評価し、帰国後はドイツ国民に菜食を訴えるほどだった。

    しかし、明治政府はベルツの提案よりもドイツの「栄養学理論」を重んじて、
    そちらを選択してしまいました。

    ドイツにはドイツの風土があって、人の遺伝子もそれに合わせて変化してきているものです。
    日本の北緯35度の風土は、それとは違っているわけですから、
    それぞれの土地の風土にあわせて長い時間をかけて培われてきた、
    からだのつくりに沿った食事をすることが大切ということです。


    life


    ■水

    日本は軟水、ヨーロッパは硬水。
    軟水は和風だし、和食、緑茶に適していますが、
    硬水はそのまま使うには料理に向かず、蒸したり、ワインで煮たりする食文化が発展しました。

    ■発酵食品の大切さ、微生物、酵素、発酵、菌類との共生

    「この内容を、今回の講座の中心のないようにしたかった」と言いつつも時間がないので、
    さらりとまとめられます。
    「とにかく、発酵食品を見直しましょう。
    あとはレジュメ(2ページ分!)を読んでおいてください!」とのこと。

    ひとのからだの60兆個の細胞は、1個あたり100万回の化学反応をしていますが、
    それを触媒しているのが酵素です。

    体内酵素は、代謝酵素と消化酵素に分けられますが、
    不健康な食生活では消化酵素に多くが消費されてしまいます。

    酵素が多い食生活を送ると、消化作業が順調に行われるので、
    その分代謝酵素にまわされます。

    酵素が正常に働いてないと、体内に入って来た食物が分解されず吸収されないので、
    食べること、食べるものについても大切だけれど、
    それ以上に酵素が大切になってくるのです。
    ローフードの考えは、酵素の大切さに着目したものです。

    life


    次回、3回目の寺子屋にて、日本神話からひも解くいのちの話をしますので、
    その導入としても日本神話の世界に触れます。
    神話に描かれる食の話です。

    ■五円玉に現されているのは、
    農業(稲穂)水産業(水)工業(歯車)の調和を祈った図案です。

    ■記紀の日本神話に登場する祖先神は「農耕・農業・稲穂・生産の神」です。

    <天孫降臨>神話
    アマテラスオオミカミ(天照大神)は、子であるオシホノミミノミコト(忍穂耳命)に命じて、
    地上の葦原中国(あしわらのなかつくに)を納めるよう命じるが、
    オシホノミミノミコトが途中で引き返したので、
    その子のニニギノミコト(瓊瓊杵命)が五人の神を率いて地上の葦原中国へ下る。

    地上に降りる途中で、
    日本の土着の神様である国津神(くにつかみ)サルタヒコノカミ(猿田彦神)が現れ、案内を申し出る。

    ニニギノミコトたちはサルタヒコに案内されながら三種の神器を携えて、高千穂に天降った。
    ニニギノミコトのひ孫、神武天皇が初代天皇で日本を創始したと言われています。

    「ニニギノミコト=稲穂がにぎやかに実っている」という名前であり、
    「高千穂」という地名も、斎田の稲穂が豊かに実っている様子。

    天孫降臨の時、アマテラスがニニギに国を治めるために用いるよう、稲穂を渡しているので、
    日本は稲作を始まりとして国ができているといえます。

    また、代々の天皇は自ら稲を栽培し、収穫が終わると新嘗祭、神嘗祭を行います。
    20年に一度の大神嘗祭が伊勢神宮の式年遷宮で、
    天皇が即位後初めて行う新嘗祭は「大嘗祭」と言われています。
    日本建国の神話から見ても、ずっと米文化が続いていると言えるのです。


    最後に、食の本質についてまとめます。

    まず、いのちをいただいているということに感謝することが大切です。
    そして、食は自然との調和をはかり、自然の摂理を理解にもなるということ。
    また身土不二、医食同源というように、
    わたしたちは食べることによって生きているということ。

    「本当にわたしたちには何が必要なのか考える際には、
    先祖や風土、歴史を考えた上で、食を捉えることも必要であって、
    偏った観念や信念を信じるのではなく、
    からだと対話し、からだを理解するために食と接することが大切だと思っています」
    と、今回の講座は締めくくられました。


    かぐれショップディレクター 渡辺敦子

    Posted at 20:21 | link

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住所:東京都渋谷区神宮前4-25-12 MICO神宮前
TEL:03-5414-5737
営業時間:11:30〜20:00
定休日:不定休


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